事前に書いていたように、台湾の夜市紹介に少し台湾語会話を加えた本の執筆が終わり、12月中旬までに発刊の運びとなった。私としては初めての軟派もの、観光旅行分野への進出となる。
まあ、台湾語会話といっても、本格的な語学書じゃなくて旅行書だから、書記法は北京語に近づけたものになったけど。本格的なものは、出版不況好転の見通しが立った時点で出版ということになろう。
夜市といえば、外国人台湾旅行客の最大の観光スポットで、日本人にも人気があり、台湾政府観光局の統計によると、日本人台湾訪問客の7割が夜市に足を運んでいるらしい。以前は故宮が比重のトップだったが、ここ3年くらいは夜市がトップになっているらしい。自分自身も夜市の中に長年住んでいることもあって、夜市の一日や一年とかディープな話題も盛り込んだ。
アバウトな出版社のようで、締め切り間際になって、いろいろと要求してきたり、出版時期もずれたりして、ひと悶着もあったし、実際の発行日はまだ確定していない。12月10日ごろになろうかと。
「よいち」といっても八田與一じゃないよ、夜市だよ!台湾の観光スポットとして日本人に最も人気がある夜市を解説し、台湾語会話を織り交ぜた本がついに12月20日から発売される。私にとっては初の観光旅行モノ。
台湾×夜市(ワンテーマ指さし会話)
定価:880円+税
情報センター出版局
127ページ
ISBN 978-4-7958-4303-5
(写真右)
既刊の新書も増刷分も売れ行き好調!
「親日」台湾の幻想 (扶桑社新書)
定価:740円
扶桑社
244ページ
ISBN 978-4-594-06260-6
(写真左)
「台湾×夜市」は、指さしシリーズとしては10月から新たにスタートした「ワンテーマ指さし会話」シリーズのひとつ。会話は台湾語を主体として、状況に応じて台湾華語も混ぜた。ただし「台湾人に見せる」ことを考えて、台湾語は華語に近い漢字表記にした。これが語学教材だったら、ちゃんとローマ字を使うところなんだけどね。さらに言い訳をすれば、発案を受けてから実質1ヶ月くらいで作ったものなので、多分間違いがあると思う。
使役・受身のhou7の当て字をはじめ、台湾語漢字表記が一貫していないとか、goa7-che7も「多少」という華語まんま表記を使っているとか、台湾語文字運動から逸脱しているところも、ご勘弁を。台湾語が文字言語として確立しておらず、場面によって異なった漢字が与えられているから、現状で「台湾人が見てわかる」表記としては、こうするしかないんだよね。
だからといって、私が台湾語文字化をあきらめたとかそういうわけではないので、勘違いしないように。「現状」と「あるべき姿」は別なのが、運動というものなのだから。
自 むじな こと 酒井享さん
http://www.yubisashi.com/books/detail.asp?id=2205